天王寺動物園「なきごえ」WEB版 2021.1月[冬号]

エランド親子

　昨年の8月27日、ミナミにとって初めての出産が無事に終わりました。母親のミナミは横浜市立よこはま動物園（ズーラシア）で2017年7月21日に生まれ、この年の10月30日に来園しました。子どもが生まれた日の朝、私たちが動物舎に行った時にはすでに子どもは立ち上がっていて、ミナミの横でじっと立っていました。ビデオで確認したところミナミの乳を吸いに行っているのも確認できましたが、しっかり乳が飲めているかが不安でしたので、人工乳を飲ませることにしました。生まれてから１週間は人工乳と母乳の両方飲むことになりました。その後は母乳だけで様子を見ることにしましたが、この間体重は着実に増えていましたので、一安心でした。

　最初の１カ月の生活の場は寝室と、寝室の外のちょっとした通路なのですが、きっと狭く感じていたのだと思います。1カ月が経ち休園日を使っていよいよグラウンドへ出す練習をすることになりました。今までの場所と違い広く感じたのでしょう。あちこち走り回ったり飛び跳ねたりする様子が観察できました。

　その後は展示場で父親のルティーやキリンと一緒にし、何事もなければ１日通しての展示となります。SNS上でも見ることができますのでぜひご覧になってください。順当にいけば来園者の方にも見ていただく日もそう遠くないと思います。天王寺動物園に来られることがあればどうかアフリカサバンナゾーンにお立ち寄りください。

（市成　崇）