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茶臼山は、1614年11月大阪冬の陣では徳川家康の本陣となり、翌1615年5月には真田幸村の本陣として戦いが繰り広げられたところであります。 南側に河底池が広がります。その真ん中を東西に架かる橋は「和気橋」。写真①橋を渡ると石段があり、登って右に行くとわんぱく広場に出ます。左に行くと山の中腹を一周できるようになっています。山頂は比較的平らな場所です。山全体は大きな樹木に囲われていて全体に日影になっています。わんぱく広場の北側に穴のあいた大きな石のオブジェがあり、北側から覗(のぞ)くとハルカスがその穴に収まる形で見えます。写真②西側山すそには「大阪夏の陣」記念碑があります。製作した一心寺が大阪市に寄贈したものです。「大阪の陣」から400年を迎え、同寺が製作を提案し、建立されました。高さは2.5m、荒波をデザインした扇形の巨石の上に「大阪の陣史跡茶臼山」と刻んだ円形の石を乗せています。荒波は戦国時代の群雄割拠を表し、円形の石は天下統一と平和を象徴しているとのことです。
今年、NHKの大河ドラマで「真田丸」が放映されています。入園される皆様方には真田幸村ゆかりの茶臼山を散策してみたいとお思いのことでしょうが、今年4月から茶臼山・和気橋・水性花園等を整備していきますので、今年度は工事や作業で十分に楽しんでいただけないと思います。樹木の整枝・剪定(せんてい)をして樹形を整えたり、山からの展望もよくしていきます。また、前述した和気橋ですが、全体に塗装をして鮮やかな色にしていきます。また、河底池の東側には八つ橋がありますが、まだその東側の水性花園を整備します。水蓮(すいれん)等を植栽し、園路を散策する際に見て楽しんでいただけるようにします。この整備によって、来年にはより美装された茶臼山とその周辺の景観が出来上がると思います。リニューアルした茶臼山をご覧いただきたいと思います。それと同時に、園路を通っていただいたときに、季節ごとの花も楽しんでいただけます。 春には、河底池の周りで上に目をやると、さくらが咲いていて、下を見るとヒラドツツジ、ユキヤナギが咲いています。夏にはクチナシ、アジサイ、サルスベリが咲きます。秋には、ヒガンバナが咲き、モミジ、ドウダンツツジの紅葉が見られます。冬にはツバキ(椿)の茶臼山と呼ばれるくらいたくさんのツバキ(椿)が茶臼山の頂上から山すそにかけて咲きます。その他にもアセビ、ヒペリカムカリシナム、ユキノシタ、ムクゲ、キンモクセイ、シャリンバイ、マメツゲ、アベリアなど本数はそれほど多くはありませんが、そここに見ることができます。大きな樹木になりますとクスノキ・ゲッケイジュ(月桂樹)、マツ、ウメなどがあります。それと河底池の淵(ふち)には広範囲にアサザが生息しています。アサザの花は半日花でありますが、開花期間は6月頃から10月頃までと長く、開花期間には多くの花が咲きます。 歴史に思いを馳(は)せながら、現在の四季それぞれの茶臼山とその周辺の顔をご覧いただければと思います。 (髙山 哲志)
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