国内の飼育動物の高齢化がすすむ一方で、海外からの新たな個体導入が難しくなってきています。そんな大切な命と種が絶えることのないよう、また、動物たちが元気で健やかに暮らしていけるよう、天王寺動物園ではハズバンダリートレーニングやエンリッチメントに取り組んでいます。
今回はその一部をご紹介させていただきます。
(高坂 悦子)
ハズバンダリートレーニング
クロサイ
①飼育スタッフがクロサイを近くに寄せて、
➁獣医師が耳から採血するトレーニングをしています。
採血は動物種によって皮膚や血管の硬さなどが違い、慣れていないと難しい作業です。ある意味、獣医師のトレーニングにもなっています。
カバ
③洗車ブラシの先をターゲットにトレーニング
近づいて口を開けてもらうことで口腔のチェックや歯磨きをすることができます。
(編集部注) ターゲットトレーニングとは動物に対して口頭で指示を出し、飼育員が差し出した棒の先や手に体の一部を触れさせるトレーニングです。飼育員が差し出す棒や手をターゲットと呼びます。
エンリッチメント
今回ご紹介しきれませんでしたが、トレーニングやフィーダーはまだまだたくさんあります。
トレーニングはバックヤードで行うことが多くご覧いただくことが難しいですが、フィーダーは展示場でご覧いただけ、また不定期ですが更新されますので、ご来園のときに探してみてはいかがでしょうか。