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天王寺動物園「なきごえ」WEB版 2017.7月[夏号]

カバの輸入手続き

動物を移動させる場合、特に海外から輸入する際には単に動物を輸送するだけでなく、事前に様々な手続きや書類の提出が必要です。あまり獣医的な内容ではありませんが、カバが来園するまでにはこんな書類が必要でした、ということをご紹介します。

「動物の輸入に関する事前届出書」
農林水産省動物検疫所での検疫が必要な動物を輸入する場合、動物検疫所にまず提出するのがこの書類。輸入する動物の種や性別・年齢等の情報、当園と相手先園の情報などを入力します。カバの場合は輸入日の120日前から90日前の間に提出しないといけないので、提出するタイミングも色々考えます。(なにせ、相手が生きものですから・・・)

「輸入公表三の7の(7)に基づく輸入に関する確認申請書」
経済産業省に、ワシントン条約附属書Ⅱ掲載種のうち生きている動物を輸入する場合に提出します。申請には搬出元園であるメキシコのアフリカンサファリの「CITES輸出許可証」(ワシントン条約が規制する動植物の輸出許可証)の添付が必要です。申請書にハンコを押されたものが返ってくると、「事前確認」済みとなります

「衛生証明書」
これはアフリカンサファリに用意していただいた書類です。輸出国と動物種によって個別に衛生条件が定められている種を輸入する場合は、輸出国の政府機関が行う輸出前の検査に合格し、その機関が発行した検査証明書と一緒に動物がやってこないといけません。日本側の衛生条件(の英語版)をアフリカンサファリに送り、メキシコの政府機関(日本でいうと農林水産省にあたるところ)と証明書の内容を調整していただきました。

「輸入検査(検疫)申請」
横浜市の動物検疫所本所への検査申請と、成田空港の動物検疫所成田支所あての指示申請の2通が必要でした。

「輸入検査(検疫)申請」の修正
カバが1日遅れでの到着となったため、上記2通とも搭載機名と到着日を修正し再提出しました。

「理由書」と「状況報告書」
動物検疫所へ、カバの搬入が1日遅れたことについての説明書類を作成します。カバ輸入日前後の数日は、パソコンとずっとにらめっこでした。

「免税明細書」
横浜税関に提出します。今回のカバの輸入は、動物園での繁殖を目的にしていて売買ではないので免税でお願いしますという書類です。後日、飼育状況についても報告します。

「治療願い書」と「治療報告書」
検疫明けを心待ちにしていたある日、動物検疫所より「検疫中のカバが足を痛そうに引きずっている」との緊急の電話があったため、当園から鎮痛剤を急遽郵送し、動物検疫所の方からカバに投与していただきました。この時は、動物検疫所あてに治療前と投薬終了後の書類の作成が必要でした。
そんなこんなの後にやってきたカバの搬入作業風景は「グラフZOO」へGo!

 

写真1

写真2

写真3

(市川 晴子)

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