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天王寺動物園「なきごえ」WEB版 2017.7月[夏号]

歴史あふれる場所、茶臼山

 

天王寺公園の北東に位置する茶臼山は歴史ある場所として有名です。茶臼山は生野区の岡山、住吉区の帝塚山、阿倍野区の聖天山、港区の天保山に並んで大阪5低山のひとつに数えられたれっきとした山です。標高は26mで5低山の中では最も高い山です。ちなみに一番低い山は天保山の4.53mです。
この春から山頂碑も設置され一心寺の存牟堂(観光案内所)で登頂証明書も発行しています。茶臼山は5世紀にこの地の豪族のために造られた墓だと伝えられ、大阪市内でもっとも大きい前方後円墳として茶臼山古墳とも呼ばれています。ただ1986年の発掘調査では埴輪(はにわ)など古墳として証明できるものが見つかっておらず古墳であったかどうかは定かではありません。

山頂碑

山頂碑


 また、茶臼山の下にある河底池は788年(延暦7年)に和気清麻呂が旧大和川の流れを変えるために切り開いた跡地だと伝えられ、茶臼山はその時に掘り出した土でできた丘陵地だとされる説もあります。

河底池

河底池

 

 また、近世では戦国時代の最後の戦いとなった大坂夏の陣で真田幸村が本陣を置いた場所としても有名です。最後の戦いとなった天王寺口の戦いにおいてはこの地で豊臣軍率いる真田幸村と徳川軍率いる徳川家康との激闘が繰り広げられました。この時の赤揃えの真田軍のことを「真田は茶臼山に赤き旗を立て、鎧(よろい)も赤一色にて、つつじの咲きたるが如し」と記されています。決死の覚悟で徳川の本陣に突撃した幸村はもう少しのところまで家康を追いつめたともいわれ、もし幸村が徳川軍を破っていたら歴史は大きくかわっていたかもしれませんね。そんな歴史のロマンに思いをはせるこの場所もこの春リニューアルされ、散策しやすく園路も整備されました。山頂付近にはその勇士を称えて幸村に関する説明文や名言集そして大坂夏の陣の布陣図などを設置しました。今は古(いにしえ)、そんな激闘が繰り広げられたこの場所も静かな佇まいの中、現在では多くの観光客でにぎわっています。皆さんも近くに来られた際にはそんな歴史的背景を感じながら茶臼山をゆっくり散策してみてください。

(福井 正己)

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