天王寺動物園「なきごえ」WEB版

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ラニー博子の思い出(旧担当者)

動物専門員の挑戦のはじまり

 近年、“ハズバンダリートレーニング”や“環境エンリッチメント”という言葉を聞いたことがある方が増えてきました。しかしみなさんは、これらの言葉の意味をご存知でしょうか? “ハズバンダリー”とは直訳すると“畜産・飼育”を意味します。つまり“ハズバンダリートレーニング”とは、飼育するうえで必要な様々なトレーニングのことです。健康管理のために体重や体温を測定できるようにしたり、展示場に馴れていない動物を馴らしたり、様々な場面で必要となる技術です。また、“環境エンリッチメント”は、動物の飼育環境を豊かにする取り組みです。木登りする動物には登れる場所を増やす、穴を掘る動物には砂を入れるなどがこれにあたります。世界中の動物園でこれらは当然のように実施されており、日本でも多くの動物園が実践しています。天王寺動物園では、今まで以上に積極的に“ハズバンダリートレーニング”と“環境エンリッチメント”に取り組むべく、『動物専門員』を採用しました。そんな動物専門員である私のモットーは「動物たちが幸せに、飼育担当者も幸せに、来園者も幸せに」。これからの動物専門員の取り組み(=挑戦)にご期待ください。

ホッキョクグマの生活を豊かにする試み

ホッキョクグマの生活を豊かにする試み

(井出 貴彦)

 

「ドリームデイ・アット・ザ・ズー」を開催しました!

 2019年(平成31年)3月25日の休園日に、天王寺動物園において「ドリームデイ・アット・ザ・ズー」を開催しました。このイベントは障がいのあるお子さまとその家族の皆様に楽しいひと時を過ごしていただくことを目的としたもので、1996年にオランダのロッテルダム動物園で始まったものが日本でも開催されるようになりました。当園でも、かねてから障がいのある方やご家族の方から「ゆっくり見られない」、「人が多いところが苦手なので、行きたいが行きにくい」との声があり、2018年(平成30年)に初めて開催しました。2回目の開催となる今年は、ほぼ定員3,000名に達する応募をいただきました。当日は、手話通訳や説明内容を記載したボードを用意して行う動物ガイドや、コンサートや紙芝居、フェイスペインティングや木っ端工作体験、企画展や様々な着ぐるみが園内を散歩するなど、この日だけの企画を用意し、来園者をお迎えしました。この「ドリームデイ・アット・ザ・ズー」の実施にあたっては、天王寺動物公園事務所職員だけの力ではなく、様々な方々の力をお借りして実施できたイベントでした。ご協力いただいた皆様に感謝するとともに、今後も、多くの方々に動物園の魅力が伝えられるイベントを開催していきたいと思います。

新世界ゲートに設置したお出迎えサインボード

新世界ゲートに設置したお出迎えサインボード

(濵島 涼子)

 

 

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