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天王寺動物園「なきごえ」WEB版 2017.10月[秋号]

恐竜と動物園!?

 この夏、天王寺動物園が深く関わる恐竜のイベントが重なってありました。1つは夏休み特別展で園内にて開催した「トリと恐竜」展、もう1つは大阪南港ATCホールで開催された「メガ恐竜展2017」です。そのうちメガ恐竜展では、すでに他のページでも登場していますが、ゾウの骨格標本を天王寺動物園から貸し出したり、恐竜の進化した姿である鳥の代表として、ニワトリのマサヒロが広報大使に任命されたり、結構大々的にコラボしていました。では、そもそもどのような経緯で動物園からゾウの骨格標本を貸し出すことになったのか。今回はその裏話をご紹介します。

 動物園で死んでしまった動物の大部分は、病理解剖の後に大阪市立自然史博物館に提供されます。希少な動物が多いので、標本にしたり研究に使ったりして、少しでもその動物の死が無駄にならないようにするためです。それら提供動物のうち、爬虫類(はちゅうるい)をメインに研究を進めている学芸員がおられました。今号の「動物とわたし」の執筆者である林昭次さんです。彼は恐竜の専門家で、現生爬虫類などの骨組織の特徴などから、恐竜の生態を追究されていました。私も爬虫類(はちゅうるい)を得意としていましたし、昔から恐竜も大好きでしたので、何か双方にとって有意義なことをやっていこうということで意気投合したわけです。ついでにいうと、彼とは趣味も共通していました(笑)。

 そのうち、お互いが面白いと思うこと(当然遊びではなく、まじめに仕事でですよ)を一緒にやろうという話になり、動物園と博物館のマニアックなコラボイベントなんかも開催しました。そんな流れの中で出てきたのが、恐竜展(自然史博物館が主催なので)と動物園をつなげようというものでした。今回のテーマが生物の巨大化でしたので、現生陸上動物で最も大きく進化した動物としてゾウの骨格標本を貸し出す運びになったわけです。そして、やはり爬虫類(はちゅうるい)も関わらせたい!ということで、ゾウガメの骨格標本も一緒に貸し出しました。カメの中で最も巨大になった仲間ですから。

写真1
アルダブラゾウガメの骨格標本
ゾウに比べたらだいぶコンパクト。会場ではあまり気付かれていなかったかも??

 さらに、恐竜展の会場で、大人をターゲットにしたちょっとマニアックな講話もしようと、2人で画策していました。残念ながら、林さんが博物館から大学へ移られたことや、発掘のために海外へ出張する期間が重なってしまうなどで、2人の掛け合いによる講話は実現できませんでした。しかし、そんな計画があったということを、テレビ大阪の人見剛史さんと打ち合わせの際にチラっと話していたところ、それいいですね!と飛びついてもらい、大人向けの講話として日の目を見たわけです。

写真2
講話の様子
大人向けに作った話だったのに、会場には子どもたちがたくさんいて、少し焦りました(笑)。

  動物園の獣医師といっても、野生動物だけでなく、意外と守備範囲が広いでしょ(笑)。

(佐野 祐介)

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