オウサマペンギンの産卵・孵化


天王寺動物園では、フンボルトペンギンとオウサマペンギンの2種類のペンギンを飼育しています。大きい方のオウサマペンギンが昨年に続き、今年も産卵しヒナが孵化(ふか)しました。親に子育てをしてもらう自然育雛(いくすう)で育てていたのですが、残念ながら孵化(ふか)後8日で死んでしまいました。今回はオウサマペンギンの産卵から抱卵中、孵化(ふか)後の様子をお伝えしたいと思います。

(大城 賢次)

※写真をクリックすると拡大して見ることが出来ます。

4月25日

4月25日

以前よりペアの確認ができていたオウサマペンギンの雌が産卵しました。抱卵している卵が足元から少し見えています。

4月25日

抱卵している雌の隣には雄が寄り添っています。

4月28日

4月28日

産卵から3日目に雌から雄に抱卵を交代しました。卵は抱卵嚢(ほうらんのう)とよばれる下腹部のたるんだ皮膚でしっかり覆われています。

5月17日

5月17日

5月17日

もう1羽のオウサマペンギンの雌が産卵しました。しかし産卵してから数日後には抱卵を自ら放棄してしまいました。卵は無精卵でした。

6月22日

6月22日

4月25日に産卵したオウサマペンギンの抱卵交代は最初の1回のみで、そのあとは交代することなく、雄が卵を温めました。抱卵中は同じ場所にいるため、周囲が糞尿(ふんにょう)で汚れているのがわかると思います。

6月24日

6月24日

産卵から60日目にヒナが孵化(ふか)しました。オウサマペンギンの孵化(ふか)日数は通常55日前後程といわれています。写真は、ヒナが親から口移しでえさをもらっているところです。

6月28日

6月24日

元気の良いヒナで、親の足元に飛び出してくることがあっても、親が上手に嘴を使い元の位置に戻してあげていました。写真は、育雛(いくすう)の確認のためにビデオ撮影していた映像から切り取ったものです。

7月2日

孵化(ふか)から8日目にヒナが死んでしまいました。 前日までは変わった様子もなかったので、みなさまに見ていただくことを楽しみにしていましたが、たいへん残念です。 次の繁殖シーズンには新たなヒナが生まれ、順調に育ってくれることを願っています。

 

 

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