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今年の4月から天王寺動物園に配属になり、ペンギン舎とアシカ舎の担当になりました。最初の数日はどうなることかという感じで過ぎていきましたが、少しずつ仕事にも慣れてくると、動物たちの様子もわかって楽しくなってきました。今回はペンギン舎での私の仕事を紹介していきます。 ペンギン舎 朝は9時から仕事が始まり、最初はペンギンたちの様子を観察します。それから動物舎の掃除に入りますが、ペンギンの糞(ふん)は乾くとなかなか手強く、特に夏場になると、デッキブラシで擦っても汚れがとれません。おまけにペンギン舎の床は真っ白くて照り返しがきつく、そこに居るだけで汗だくになってしまいます。先輩たちに「掃除の仕方を工夫しろ」と言われ、デッキブラシにステンレスたわしを付けた特製ブラシを作りました。それに加えて、スプリンクラーで水をまいて糞(ふん)をふやかしてから、擦ることにしました。これが大正解で、今まで30分以上かかっていた朝の掃除時間を一気に短縮することができました。スプリンクラーで水をまいていると、涼しげな雰囲気が出ているようで来園者の方々にも好評なようです。ただ、風の強い時には観覧通路のところに水が飛んでしまうのが悩みです。 動物舎の掃除が終わると、ペンギンたちの食事準備です。与えているのは主に冷凍アジです。家庭では生のアジを調理して食べると思いますが、当園では冷凍したアジ(1箱、約15Kg)を必要分、解凍して与えています。ペンギン以外にもアシカや“鳥の楽園”の鳥たちもアジを食べるので、多いときには1日で8箱以上の冷凍アジを使うときもあります。アジの解凍が終わってからは、アジの仕分け作業が待っています。季節や個体によって食べる量や大きさも変わってくるので、毎日分量などを記録しながら仕分けをしています。餌のアジ その後にペンギンへの給餌を行いきます。フンボルトペンギンはプールにアジをまいてやると潜ってアジを咥えてたべますが、オウサマペンギンは人間の手でアジをくちばしの前にもっていき、1匹ずつ与えています。最初はなかなか食べてくれず困りましたが、私自身も感覚を掴んでからは徐々に食べてくれるようになり、うれしかったことを思い出します。 (左)フンボルトペンギン(右)オウサマペンギンの給餌 これからの季節はフンボルトペンギンが繁殖期に入るので、産卵のための巣材や個体の確認など、行なわなければならないことが沢山あります。 まだまだ新米ですが、先輩たちからのアドバイスを受けて、飼育の仕事を沢山学んでいきたいと思っています。
(大城 賢次)
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