インドニシキヘビは最大5mにもなる大蛇ですが、子どもは60cmほどでふ化します。
今年14匹ふ化し、不思議で貴重な経験をさせてくれました。産卵、ふ化の記録を紹介しましょう。
(三宅 正悟)
ここは親のインドニシキヘビの展示室、2015年3月24日に産卵をしました。
ある時期から雌は活発に展示内を動き回り始めました。
また、この頃からお腹周りの膨らみが目立ち始めました。
水苔の中に体を埋めだし、痙攣が始まりました。いよいよ産卵かな?
痙攣は摩擦による熱で卵を温めると言われています。蛇にとっては珍しい行動です。
とぐろを巻いている中に真っ白な卵を確認!雌が卵を守っています。
展示内の環境では自然孵化しないと考え、卵を取り上げ人工ふ化に切り替えました。
人工ふ化の様子です。産卵数は29卵。卵1つ1つが大きく重さも感じました。
卵塊。卵生型ヘビの多くは産卵直後に卵同士がくっついてしまいます。
もちろん産卵時は1卵ずつ産みます。
なぜくっつくのかいろいろな理由がありますが明らかになっていません。
検卵中、この卵が有精卵か無精卵なのか調べています。
血管が見えれば有精卵です。
孵化の瞬間、子ヘビが卵から出てくる時『卵歯』と呼ばれる上あごの突起で
殻に切れ目を入れます。殻から外へ顔を出した時に初めて呼吸をします。
孵化したのは14匹でした。大蛇らしく元気に大きく育って欲しいですね。