〜天王寺動物園発行情報誌〜なきごえ.2001年11月号 キーパーズアイ
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アジアゾウの春子は50歳をこすお婆ちゃんです。 暑い国の動物なので、大阪の冬は辛いだろうと数年前にシャッターを設置し、夜の間はシャッターを閉めて寒さをしのいでいます。 毎年12月頃から4月頃まで閉めていますが今年(2001年)は、3月下旬に強い寒の戻りがあり、気温が安定するまでは、様子を見ようという事で4月に入ってからもしばらくシャッターを閉めていました。 するとある暖かい日、春子は突然プールの水を鼻にため自分の体にバシャバシャとかけるではありませんか。その後も何度もかけるのでホースで水を出してやると、気持ちよさそうに水浴びを楽しみます。こちらの心配をよそに春子自身はもうすでに季節の変化を感じていたのです。 昨年には、長年一緒に過ごした一つ年下の百合子に先立たれ、精神的ショックもあり、更には最近右目が白内障になりほとんど見えなくなり、なにかと年を感じていたのですが、この調子ならまだまだ元気でいてくれそうで、こんどの冬も無事のりこえてくれる事でしょう。ちょっと担当者を安心させる出来事でした。 (飼育課:油家譲二) |
Osaka Municipal Tennoji Zoo. Nakigoe vol.37-11.copyright november 2001