大阪市上海市動物交流事業は、昭和49年に上海市と大阪市の友好都市提携を記念して始まった歴史ある事業で、今回で第16次を数えます。昨年の3月に、上海動物園より4名のスタッフが来日され、チュウゴクオオカミのメス1頭とヨウスコウワニの2ペアをいただきました。これを受け、今年の3月2日から3月8日の間に当園から3名の職員が訪中しましたので、その様子を紹介します。
3月2日に大阪から上海へ出発、実際の交流事業の行事は翌日の3月3日に始まりました。上海動物園を訪問し、熊成培上海園長他2名のスタッフと次回の第17次動物交流事業について打ち合わせをしたあと、上海市緑化管理局の崔丽萍副局長の出迎えを受け、会談しました。崔副局長は以前動物園におられ、今後の上海動物園についての思いを熱く語られました。その後、園内の科学教育館で動物贈呈式が行われました。
今回当園から贈る動物はカリフォルニアアシカのオス1頭とシシオザル4頭(オス2頭、メス2頭)でしたが、輸出手続きの関係で後日の輸送となり、動物の写真と目録のみ贈呈となりました。動物贈呈式には多数の地元の子供たちや関係者の歓迎を受け、翌日の新聞にもその様子が載っていました。
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動物贈呈式 |
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上海の子供たち |
午後からは、今回贈呈するカリフォルニアアシカとシシオザルの飼育や繁殖に関する情報交換と、これまで双方が贈った動物たちの様子について話し合う動物飼育技術交流会が開催されました。参加した上海動物園のスタッフの方々からは、贈呈動物の餌などの飼育環境や飼育方法に関する質問や血統、繁殖に関する質問が寄せられました。
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カリフォルニアアアシカ |
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シシオザル |
当園からは前回いただいたチュウゴクオオカミの同居が上手くいっており繁殖が期待できることを報告するとともに、いただいたヨウスコウワニの現状報告と繁殖に関する質問をしました。お互いに十分な情報交換ができ有意義な時間を過ごしました。その後は上海動物園内を視察しました。
上海動物園の様子や翌3月4日以降に視察した上海動物園繁殖場、上海野生動物園、雅安ジャイアントパンダ繁殖センター、成都動物園、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地の様子はこの後のグラフZOO「中国の動物園」にて紹介します。
(文:竹田 正人)
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