河本敏江さん

 天王寺動物園情報紙「Together(トゥゲザー)」を発行して7年目になります。私どもウーマンライフ新聞社は創立20年。女性向けのフリーペーパー「ウーマンライフ」を関西圏に月間約500万部、エステやグルメ、旅行にカルチャーなど、女性が楽しくなる情報をお茶の間にお届けしています。
2007年に天王寺動物園のビジネスパートナーとして選出され、隔月で「Together」の発行が決まると、取材のため頻繁に動物園に足を運ぶように。動物を観察するのも、飼育員さんのお話を聞くのも興味深く、動物に対する見方が変わりました。「それぞれの動物は進化の最前線にいる」という言葉が印象に残っています。人間の及ばぬ動物の能力と進化と適応に、驚きと畏怖を感じます。

 当たり前ですが動物にも個性があり、表情やしぐさ、行動が違います。動物が識別できるようになり、さらに単なるカバではなく、人間でいうと中年オヤジのテツオであり、メキシコからやってきた花嫁のティーナであり、テツオは若いティーナを持て余し気味?と動物の背景までわかってくると、より身近に感じました。

 天王寺動物園は居心地がいいのか、長寿動物が多いようです。これまで何度も「Together」の表紙を飾ったアジアゾウの春子さんは推定66歳。戦後の復興期から今日まで、親子3世代に渡ってゾウといえば春子という来園者も多く、その偉大な存在にただただ感服。一方、飼育の難しいゾウのお世話を代々受け継いでこられた飼育員さんのご苦労や、動物園の発展に尽力されてきた方々の様々な思いも、取材を通じて知ることができました。

 私事ですが、昨秋結婚した彼との初デートは天王寺動物園。鳥の楽園で撮った写真が、記念すべき初ツーショットです。

 100周年を迎える天王寺動物園。歴史のある動物園の大きな節目に立ち会え、お役に立てることを嬉しく思います。公私ともにお世話になっている、天王寺動物園の魅力をもっと、もっと伝えていきたいと思います。

 

(かわもと としえ)