野間馬ハイランドから待望の野間馬がやってきました

天王寺動物園の肉食動物たち(その1)

当園では、現在13種32点のネコ科とイヌ科の動物を飼育展示しています。今回はその中で、ヤマネコ舎とオオカミ舎で飼育しているものの一部を紹介します。

(撮影・文:松岡 早苗)



ベンガルヤマネコ

ベンガルヤマネコ(愛称:セイ、性別:雄)

体長:45〜55p、尾長:23〜29p、体重:3〜5s
アジア東部、東南部の森林の水辺に住んでいます。木登りや泳ぎが得意で、小柄でスマート、きれいな模様、大きな目が印象的です。猫のベンガルという品種はベンガルヤマネコとイエネコの掛け合わせです。野生ではネズミや小鳥、トカゲなどを食べており、動物園では鶏頭、鶏胸肉、牛肉を与えています。

 

アジアゴールデンキャット

アジアゴールデンキャット(愛称:ケン。性別:雄)

体長:73〜100p、尾長:43〜56p、体重:12〜16kg
アジアの森林地帯に生息していますが、野生のものを見つけるのは困難であり正確な生息数や生態は分かっていません。多くの生息地でその数を減らしているようで、飼育している動物園もかなり少ない状態です。野生では木登りもするが主に地上で生活し、鳥やウサギ、齧歯(げっし)類、小型のシカ類などを獲り、動物園では鶏頭、鶏胸肉、牛肉を与えています。

 

ウンピョウ

ウンピョウ(愛称:フーシ、性別:雄)

体長:60〜100cm、尾長:55〜90cm、体重:16〜20kg
体の大きさに比べて犬歯が大きく発達しており、尾が長いのが特徴です。毛は黄褐色で、雲のような形状の黒い斑点があることから名前の由来となっています。アジア地域一帯で生息しており、樹上生活にかなり適応していて、昼間は樹上で過ごし、夜になると地上に降りて獲物を捕らえると言われています。しかし、その生態についてはまだ分かっていないことが多く、野生では1万頭未満しか生息していないと言われている希少な動物です。

 

コヨテ

コヨテ(愛称:コウ、性別:雄)

体長:75〜100cm、尾長:30〜40cm、体重:9〜20kg
北アメリカ大陸に広く分布しています。耳が大きく、オオカミよりも小型で単独または番いで活動します。コヨテはオオカミのように遠吠えをしたり、よく吠えることから、メキシコなどで使われているナワトル語のコヨテ「歌う犬」と名付けられたそうです。野生下ではオオカミの衰退の乗じ分布を広げつつありますが、日本で飼育されているコヨテはコウ1頭だけです。

 

セグロジャッカル

セグロジャッカル(愛称:カル、性別:雄)

体長:45〜90cm、尾長:25〜40cm、体重:6〜15kg
アフリカ大陸東部と南部のサバンナや海岸の砂漠などに生息しています。背中には首から尻尾まで黒に灰色が混じったの毛が目立ち、耳はかなり大きく先端は尖っているのが特徴です。番いまたは血縁関係のある小規模な群れを作って生活しており、食性は雑食で、果実、鳥類爬虫類、両生類、昆虫などを食べます。動物園では牛肉、鶏頭を与えています。