犬の中にチワワやプードルという品種があるように、今年の干支の動物であるウシにもたくさんの品種があります。その数は800を超えるといわれています。9000年を超える家畜化の歴史の賜物です。そのうちのごく一部ですがご紹介します。

(文・写真:長瀬 健二郎)



乳用にも肉用にも使役にも使われていた大変有用な牛ですが、近年消滅しつつあるそうです。

 

手前正面の大きな牛がアメリカ南部で作られたブラーマン種です。周りの牛からも飛び抜けて大きく、オスだと800kgを超えます。

 

スコットランドで作られた古い品種です。寒い地方のウシらしく長い毛が特徴的です。

 

コブウシとも呼ばれるインドの牛で、肩の大きなコブが特徴です。

 

アフリカ東部が原産のウシで長い角が特徴です。しかし、地元の人が威信のために創り出した品種だそうで、そのせいか経済性は悪いそうです。

 

7世紀の中頃(なかごろ)にインドや中近東から持ち込まれたといわれます。乳用にも肉用にも使役にも使われています。

 

家畜になったウシの祖先種とされ17世紀の初めには絶滅しました。写真のウシはドイツの動物園で、絶滅した祖先の形質を強く受け継ぐものの交配を繰り替えして新たに創り出したものです。

 

約4000年前の遺跡にもすでに描かれていますが、人と比べると大変小さく描かれています。