アフリカハゲコウを見たことがありますか?
アフリカハゲコウ アフリカサバンナゾーンにアフリカハゲコウという鳥がいることをご存知ですか?ついついアミメキリンやグラントシマウマなどに目がいってしまい、あまり印象に残らない動物かもしれませんが、今回はこの鳥を紹介したいと思います。
 彼らの定位置はアフリカサバンナにある池のほとりです。日中、大型の草食動物が出ている間は隅の方へと追いやられている感じもしますが、夕方大型草食動物がいなくなると放飼場の中央寄りに居場所を移したりもします。
 さて、もう少しこの鳥について詳しく触れておこうと思います。彼らは野生では腐肉や屍肉を食べる、つまり肉食の鳥です。全長約1.5メートル、翼を広げると約1.8メートルにもなる大型の鳥です。頭や首の部分に毛がなく、おまけに肉食と聞いたら、さすがに可愛らしいというイメージには到底結びつきにくいかもしれませんが、餌(えさ)の時間になると飼育係の元までひょこひょこと歩み寄ってきます。この様子を見ていると、とても愛嬌(あいきょう)があるようにも見えます。歩くと述べましたが、実際にはこの鳥は空を飛ぶことができるのですが、園の外へ逃げ出さぬように動物園では翼は切ってあるので飛ぶことはできません。餌(えさ)の時間は午後2時〜3時30分ごろで、場合によってはガイドと併せて見ていただいております。餌として鶏頭やマウス、牛肉などを与えています。
アフリカハゲコウ 今春、当園で初めて産卵しましたが残念ながらふ化には至りませんでした。そして今秋再び発情の兆しが見え始め、巣作りをしているなと思ったら、ついに11月下旬に産卵を確認しました。しかし、残念ながらこれもふ化までいかなかったのです。どうも産卵した場所が園路に近く、人間からよく見えるために抱卵をすぐに止めてしまったようにみえます。今後は工夫を重ねてふ化させたいと願っています。
(飼育課:市成 祟)