タイ王国スリン県はタイ王国の東北部にあり、南はカンボジアとの間に国境を形成しています。スリン県では国中のゾウが集まるといわれる大規模なゾウ祭りが毎年11月に開催されることで有名です。産業は絹織物や家具の製造あるいは香米(香りの良い米)生産などの農業が主なものです。

 天王寺動物園では開園90周年の記念事業として、タイ王国スリン県の青少年(13〜18歳の男女各5名)を2月3日から2月8日まで5泊6日の日程で大阪市に招待しました。国際協力のひとつとして、青少年に動物園で野生動物の保護や環境の大切さについて学んでもらい、将来、タイ王国だけではなく地球の環境を守る大人になってほしいとの思いをこめて、この行事を行いました。このため、動物園だけでなく都市で野生動物が共存している例としての奈良公園や企業として環境を守るため努力している関西電力南港火力発電所など「環境」をテーマにした盛りだくさんの見学を短い期間におこないました。おおよその滞在日程は表のとおりです。寒い時期で、ちょっと風邪気味の人もいましたが、笑顔で元気いっぱい楽しく行程をこなしました。「思ったほど寒くない」というのが大阪に来ての最初の感想だったようですが、ツララや雪はとても珍しかったようです。

(飼育課:高橋 雅之)

 


■天王寺動物園レクチャールームでの講義風景
(アジアの熱帯雨林ゾーンの説明)
■アジアの熱帯雨林ゾーンの探検開始

■アジアの熱帯雨林ゾーンでの説明 ■アジアの熱帯雨林ビューポイントでゾウに対面

■寒い中、元気なペンギンに興味しんしん ■アフリカサバンナ草食動物ゾーン
  (ガイドツアー)

■密猟の被害にあったクロサイのレプリカの前で。
(ガイドツアー)
スリン県青少年滞在日程
日時
研修テーマと見学先
1日目
2/3(金)
夕方、関西国際空港到着
2日目
2/4(土)
動物園の役割について
天王寺動物園
3日目
2/5(日)
大阪の歴史・日本の歴史
大阪城・歴史博物館
4日目
2/6(月)
世界遺産と野生動物
奈良公園とシカ・東大寺等
5日目
2/7(火)
大阪の自然・環境保護に取り組む企業
市立自然史博物館・関西電力南港発電所
6日目
2/8(水)
午前、関西国際空港より帰国