DNAのモデル像(コールドスプリングハーバー研究所にて撮影)
大阪市長
關 淳一

 ■ごあいさつ

  天王寺動物園が、本年、記念すべき90周年を迎えましたことは、誠に喜ばしい限りであります。
 大正4年の開園以来、激動の時代に幾多の苦難を乗り越え、今日まで市民をはじめ多くの人々に愛され、親しまれ、入園者数も来年には延べ1億人に達することが見込まれており、これひとえに社団法人大阪市天王寺動物園協会の皆様方の常に変わらぬご尽力、ご協力の賜と、心から厚くお礼申しあげます。

 天王寺動物園では、直面する大きな課題として、絶滅の危機に瀕する野生動物の種の保存を図るとともに、地球環境の様々な問題に取り組み、新しい時代にふさわしい環境教育の推進に貢献することをめざしております。現在、「ZOO21計画」に基づき、老朽化した動物舎の建て替えを順次進め、これを機に、新しい「生態的展示」を取り入れております。この計画の推進により、平成7年に完成した爬虫類生態館「アイフアー」をはじめ、これまでカバ舎、サイ舎、アフリカサバンナ区草食動物ゾーンが完成し、とりわけ、昨年1月に公開したアジアゾウが暮らす自然環境を実感できる熱帯雨林ゾーンが好評を博しており、さらに、来年夏の完成をめざしてアフリカサバンナ区肉食動物ゾーンの建設を進めております。

 10年後の開園100周年に向けて、今まで以上に楽しみ、学んでいただける動物園づくりに一層の努力を続けてまいりますので、今後とも皆様方のお力添えを賜りますようお願い申しあげます。