日本に入り込んだ移入動物たち

 今や日本の自然界にいるのが不思議ではなくなった移入動物。いったん定着した移入動物の根絶はかなり困難な事です。移入動物問題は私たち人間が起こしたものであることを、今一度考えてみましょう。

写真構成:宮下 実

ヌートリア
原産地:南アメリカ
 南アメリカ原産の大型のネズミの仲間で、毛皮用に輸入されたものが岡山、岐阜、兵庫県などで定着し、稲などを食べる害獣になっています。


タイワンリス
原産地:台湾
 台湾を原産地とし、神奈川県では樹木や電線に大きな被害を与えています。推定生息数は、3万頭ともいわれています。


ハリネズミ
原産地:ユーラシア大陸
 ユーラシア大陸など広い分布域をもつモグラの仲間ですが、関東地方で野外で確認されています。

アライグマ
原産地:アメリカ大陸
 アメリカ大陸原産。日本各地で野外での生息が確認されており、特に北海道では大きな被害を引き起こしています。ヨーロッパでも10万頭を超えるアライグマが定着し、さらに分布域を広げつつあります。

ヤ ギ
 家畜ですが小笠原諸島や尖閣列島に放されて野生化して増えつづけ、島内の植物を食べることで農業被害や植生破壊、土壌の浸食などが起きています。

コウカンチョウ
原産地:南アメリカ
 南アメリカ原産の鳥で明治時代から飼鳥として輸入されています。市街地の公園などで見られます。

ソウシチョウ
原産地:中国・ベトナム
 本来、中国やベトナムに分布する鳥で飼鳥として日本に輸入されました。九州・関西・関東などで分布域を広げています。

ワニガメ
原産地:北アメリカ
 北アメリカ原産で、大きいものでは甲長80cmにもなります。1998年以降、カメツキガメとともに、大都市近辺の河川で見つかりだしました。強力な顎を持っており危険なカメの一つです。

アカミミガメ
原産地:北アメリカ
 北アメリカ原産のヌマガメで、ミドリガメという名前で1970年頃からペットとして人気が出始めました。今や日本全国の湖沼、河川でその姿が見られ、繁殖も旺盛で生命力も強いカメです。